「どうしても進路が決まらない」
「大学か就職かさえも決められない」
次々と周囲が進学先などを決定している中、自分の進路が決まらないと焦りますね。そもそも高校に入学すると、1年の秋には文系理系といった説明があり、2年生になれば進路指導も本格化し、親も含めた三者面談でも進路の話が進んでいきます。ところが、いつまでも「自分の進路がわからない、決まらない」そんなケースも珍しくありません。
でも大丈夫!高校生の時から明確に将来へのロードマップを描いている人はごくわずか。みんな、多かれ少なかれ「進路」について悩んでいます。
今回は、進路が決まらなくて悩んでいる高校生の皆さんに試してもらいたい方法を4つご紹介します。
進路が決まらないときの対処法4つ
- やりたいことを考えてアクションを起こそう
- 自己分析をしてみよう
- いろいろな大人の経験談を聞き自分の話も聞いてもらおう
- オープンキャンパスや進学相談会に参加してみよう
01. やりたいことを考えてアクションを起こそう
進路が決まらない理由は、「将来自分のしたい仕事が何かわからないから」かもしれません。そのため、まずは自分がどのような職業、どのような業界に興味があるのかを考えてみましょう。少しでも興味のあるものが見つかれば、その職業や業界にたどり着くためにはどのような進路があるのかを調べてみてください。そうすれば、自然と進むべき道が見えてくるはずです。
大切なのは、はじめから諦めてしまったり、「自分には関係ない、縁のない職業」などと決めつけてしまったりしないこと。思い込みを捨てて、さまざまな分野について調べてみると新たな発見があるかもしれません。
就きたい職業となると難しいかもしれませんが、好きなこと、興味のあることはありませんか?
インターネットや動画で見て気になったことでもいいのです。「ベンチャー企業ってかっこいいな」と思ったら、起業した人のSNSをフォローしたり、体験談や起業家の本を読んでみる。探せば起業家をめざす10代向けのワークショップや大学の1日講座などもあるはずです。思い切って参加してみると、発見があるかもしれません。
「アニメは好きだけど絵を書くのは苦手だ」と思ったら、アニメーションに関連する仕事について、全部書きだしてみる。声優や脚本家だけでなく、CGクリエイターやコンポジターといったエンジニア系の職種もあります。もっと違う視点で考えると、アニメーション会社に就職したいなと思ったら、営業や経理でも「大好きなアニメ」に関わることは可能です。
自分で調べたり実際に体験してみたり、まずはアクションを起こしましょう。そして「面白い」「もっと知りたい」と思ったら、そこへ続くロードマップを描いてみる。「思ったほど自分の気持ちが上がらないな」と思ったら、また、別のことを深堀りしていけばよいのです。
あなたが持っている小さな好奇心を掘り起こしていきましょう!
02. 自己分析をしてみる
あなたは自分の個性についてよく知っていますか?実は意外と自分自身をきちんと理解できている人は少ないもの。進路がなかなか決まらない理由も、もしかしたら自分の向き不向きや好き嫌いを十分に理解できていないからかもしれません。進路を考えるというのは自分の将来をしっかりと考えることなので、自分自身を見つめ直す絶好の機会であるとも言えます。ぜひ自己分析をしてみましょう。
たとえば、簡単な自分史を書いてみましょう。生まれた時から小学校、中学校、そして現在に至るまで、自分なりに覚えている大きな出来事、そのときに好きだったことや得意だったこと、苦手だったこと、夢中になったことなどを書き出します。成長と共に思考や行動は変化するものですが、どう変わってきたか自分の成長を振り返り、得意不得意に思い込みはないか、自分が気づいていない長所はないか、じっくり考えてみましょう。
高校生向けの適性診断や適職診断を受けてみるのも良い方法です。ただし、診断結果が必ずしも「絶対」ではありません。「自分に向いているから、これにしよう」とそれだけで決めるのではなく、進路選択の基準のひとつとして捉えるのがベターです。
いずれにしても、迷っているからこそ「一度しっかりと自分と向き合ってみる」チャンスです。今までとこれからをつなげるために、とても有意義な作業になるでしょう。
03. 「経験談」を聞いてみる・自分の話を聞いてもらう
「進路が決まらない」「やりたいことがわからない」と親に相談したものの、「もっと真剣に考えなさいよ」「とりあえず大学へ行ったら?大学でやりたいことを探せばいいでしょう」なんて言われて、「そういうことじゃないんだよな〜」と思ったことはありませんか?
親を含め、いろいろな大人に進路について相談するにあたっては、コツがあります。一方的なアドバイスや指示を聞くだけでは、あまり響かないこともあるでしょう。それよりも、あなたに必要なのは「いろいろな経験を知ること」、そして「自分の話をじっくり聞いてもらうこと」です。
思い切って、「『こうすべき』みたいなアドバイスではなくて、お父さんやお母さんがどうだったかを知りたい」と最初に宣言してしまいましょう!
「なぜ、その大学にしたの?」「どうして就職の道に進んだの?」と、親が歩んできた道のりについて聞いてみてください。
もしかしたら、あなたの親は高校時代にやりたいことがわからず、親の言うがままに進学し「結果的に良かった、なぜなら」と理由があるのかもしれません。「数学がダメだったから文系しかなかったし、経済学部は就職の選択肢も広いと思って選んだ」と話してくれるかもしれません。「夢中になったことは生涯の趣味にした、仕事はお金を稼ぐためと考えて高い年収の職業を選んで必死に勉強した」なんていう話も出てくるかもしれません。
いろいろな経験談を聞く中で、なるほどと思うこともあれば、違和感を覚えるものもあるでしょう。それでいいのです。たくさんの経験談を聞くうちに、気づきや納得いくものが見つかり、自分が求めているもの・いないものが明確になり、それが結果としてあなたへのアドバイスとなります。
あるいは「自分の話を聞いてほしい」と、相談ではなく「聞いてもらう」ことを明確にして話してみましょう。第三者に話をし、質問をされて答えるうちに、考えがまとまってきたり、心の底にある思いが見えてきたりすることもよくあります。
親だけではありません。大切なのは、部活の先輩や親戚、あなたの身近にいる「自分より年上で経験のある人」から話を聞く、聞いてもらうことです。もし、途中で(時には最初から!)、「あなたはこうすべき」と言われたら、そこはイライラせずにスルーしてしまいましょう。あなたに必要なのは「すべき」の指示ではなく、「どうやって進路を決めたのか」を聞くこと、そして「今の気持ち」を話して問いかけに答えながら、自分の気持ちを整理していくことです。
04. オープンキャンパスや進学相談会に参加する
少しでも興味のある職業や業界、学びたい分野などが出てきたら、とにかくまずは専門学校や大学、短期大学のオープンキャンパスや進学相談会(ガイダンス)に参加してみるのもおすすめです。先生や先輩たちの話を聞いたり、その分野について詳しく学べたり、模擬授業を受けたりと、さまざまな体験ができるので進路を決める参考やきっかけになるはずです。
百聞は一見にしかず、と言います。実際に見てみること、感じてみることは大切です。
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最初はなかなか、行きたい学校を絞り込めないものです。気になる学校をすべてあげていくと、10数校になることも珍しくありません。全部のオープンキャンパスに行くのは大変です。
また逆に、学校のサイトだけを見ていてもリアルに考えられず、行きたい学校がひとつも見つからないこともあるでしょう。
そんな時こそ、ひとつの会場で多くの学校の担当者と話ができ、さらにパンフレットなどの資料や入試問題集をもらえる進学相談会が便利です。進学相談会は大学だけでなく、専門学校や短大などのブースもあり、いろいろな進路について「まず、知る」ことに向いています。
進学相談会に参加して何を聞けばいいかわからない人もいると思いますが、例えば、オープンキャンパスで得られる情報の詳細や送迎バスの有無、参加特典などの情報について聞いてみると良いでしょう。また、3年生は、自分に合った入試タイプは何なのか直接大学や専門学校、短期大学に相談できる絶好の機会です。
他には学費、奨励金の情報なども質問してみると良いでしょう。
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