看護師の大学と専門学校の違いは? どちらを選ぶべき?

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2023年9月21日 進路決め

「看護師になりたい」と心に決めたとき、次に考えなければならないのが進学先です。進学先は、大学と専門学校に大きく分けられます。どちらも看護師になるために必要なカリキュラムが組まれていますが、大学と専門学校ではどんな点が違うのでしょうか。進路を決める際の参考になるよう、わかりやすく解説します。

まず確認しよう!看護師になるまで

看護師になるためには、看護師国家試験を受験して合格する必要があります。しかし、誰でも試験を受けられるというわけではありません。看護師国家試験には、受験資格が定められています。

 

厚生労働省のホームページには、「次のいずれかに該当する者」として10の要件が提示されていますが、高校生が知っておきたい受験資格は、次のいずれかです。

 

  • 文部科学省指定の大学で、看護師として必要な学科を履修し卒業した者
  • 文部科学省指定の学校で3年以上、看護師として必要な学科を履修し卒業した者

 

条件を満たして看護師国家試験を受け、合格すると晴れて看護師免許の取得、看護師として働くという流れになります。

なお、看護師になるまでの流れは、下記ページでもわかりやすく説明しています!ぜひご覧ください。

資格・職業特集:医療/看護・歯科・検査|ナナビ

看護大学と看護専門学校の違い

次に、看護大学と看護専門学校の違いについて見ていきましょう。

学ぶ年数の違い

看護大学での修業年限は4年、短期大学は3年です。専門学校も3年なので、学ぶ年数でいうと短期大学と同じということになります。

 

なお、専門学校の中には2年制のコースもありますが、得られる資格は「准看護師」であり、国家資格の「看護師」とは異なるので、その点は覚えておきましょう。

学ぶ内容の違い

大学も専門学校も、看護師になるために必要な知識や技術を学べるという点は、同じです。ただ、細かい観点では違いがあります。

 

大学は、幅広い教養も身につけながら、学術的に体系立てた学びのできる教育機関です。そのため、一般教養の授業も実施されていますし、他学部の授業を受けることもできます。

看護短期大学も学べる内容は大学と同じですが、修業年限が短い分、授業日程は少々タイトかもしれません。

 

一方の専門学校は、決まった職種に必要とされる知識、技術など、実践的なことを学ぶ教育機関です。学術的なことも学びますが、大学に比べると、即戦力として役立つことを中心に学びます。そのため、座学より実習が多いことも、大学との違いのひとつといえるでしょう。

学費の違い

学費は、大学の場合は国公立か私立かによっても変わりますし、私立は学校によって差があります。ただ、専門学校に比べると修業年限の長い分、トータルの学費は高めになるといえます。

目安としては、国公立大学の場合は卒業までに250万円前後、私立大学はその倍の500万円前後もしくはそれ以上、専門学校の場合は100万~300万円ほどです。

看護大学のメリットとデメリットは?

看護大学と専門学校のおおまかな違いがわかったところで、看護大学にはどのようなメリットとデメリットがあるのかを見ていきましょう。

看護大学のメリット

看護大学では、看護師になるために必要な知識や技術はもちろん、幅広いジャンルの学問に触れて学べることがメリットといえます。興味を持った特定分野の研究をすることもでき、大学院への進学も可能です。

 

大学の場合、就職先として看護師以外の道があることもメリットといえます。カリキュラムが整備されている大学であれば、助産師や保健師の資格取得も可能です。また、看護学も含めた幅広い教養を身につけられるため、看護師ではない職業を選ぶこともできます。

 

看護師として就職した場合は、初任給や昇給などの待遇が、専門学校の卒業生より良いケースが多いことも、メリットといえるかもしれません。

看護大学のデメリット

先ほどお伝えしたように、専門学校に比べると大学は、学費が高くなります。

 

1年長く通うことになれば、学費以外の費用も必要です。例えば一人暮らしをしている場合、家賃や水道光熱費もかかります。

 

また、大学進学の場合、受験科目にもよりますが、幅広い入試対策が必要になることもデメリットといえそうです。

看護専門学校のメリットとデメリットは?

では、看護専門学校にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

看護専門学校のメリット

3年制の看護専門学校は、大学で学ぶよりも1年早く看護師国家試験を受け、キャリアをスタートすることができます。看護師としての基本的なスキルは専門学校で修得しているので、現場仕事にも早くなじめるでしょう。

 

もうひとつ、学費の安さもメリットといえます。学費が安めの専門学校であれば、私立大学の5分の1程度の学費で通うことが可能です。看護大学に比べると、看護専門学校のほうが学校数は多いので、選択肢が増えることもメリットといえるかもしれません。

看護専門学校のデメリット

デメリットとして挙げられるのは、学校生活が忙しくなることです。

 

専門学校は、3年のうちに看護師として必要な知識や技術を身につける必要があります。授業のほかに、実習もこなさなければなりません。想像以上にハードな毎日を過ごすこともあるようです。

看護師になるための大学と専門学校にについて説明しました。

ただし、学ぶ内容や学費などには学校ごとに違いがあるため、進路を決める際は、そのことを踏まえ、自分に合った学校を選択しましょう。

気になる学校があれば、資料を請求したり説明会に参加したりして調べてみることも大切です。ナナビではエリア、仕事、これから勉強したい学問、好きな学問から大学・短期大学・専門学校を検索できます。ぜひ活用してくださいね。

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