経済学部や経営学部とはどのような学部なのか、イメージはできるものの具体的な学びの内容がよくわからないという方もいるのではないでしょうか。
経済に興味があっても、内容を想像できないと学部選びに二の足を踏んでしまうかもしれません。
そんな悩みの助けとなるよう、この記事では、就職に強いといわれる経済学部について、カリキュラム内容や学科、卒業後の進路などについて、解説していきます。
経済学部におけるカリキュラムの内容
経済学部のカリキュラムとは、どのようなものでしょうか。
細かい内容は、大学や学科によっても異なりますが、どの大学でもある程度共通する大枠について説明します。
そもそも、経済学とは何を研究する学問なのでしょう。
ざっくりと「お金の流れや社会の仕組みについて研究する学問」ととらえる人が多いかもしれません。
もちろん、それも経済学の一端ですが、もう少し掘り下げると、「お金や人、時間、情報、物など社会を構成するものがどのようにあれば人々が暮らしやすくなるか、データをもとに理論的に証明して提言する学問」と言えるのではないでしょうか。
経済活動は、私たちの生活を支える基盤でもあります。そう考えると、経済学はあらゆる場面で活かすことのできる学問であると言っても過言ではありません。
カリキュラムは大学、学科によっても異なりますが、「ミクロ経済学」「マクロ経済学」「国際経済学」「金融経済学」「行動経済学」など多岐に渡る経済学関連の授業のほか、「数学」「解析学」「統計学」など理数系の科目も勉強します。
ちなみに「ミクロ経済学」と「マクロ経済学」というのは、経済学を学ぶうえでの2本柱です。
ミクロは「小規模」、マクロには「大規模」という意味合いです。
簡単にまとめると、ミクロ経済学は消費者と社会との関わりなどの視点で、マクロ経済学は国や政府など社会全体での経済活動について分析や提言をする学問ということができます。このふたつの違いは、経済活動のどこに焦点を当てるかの違いです。
どちらを軸に研究するかは、自分の興味関心に合わせて決めていきましょう。
経済学部は理系か文系か
次に、経済学部は理系か文系かという点について考えてみましょう。
経済という切り口で社会を分析するという考え方をすると、社会学などに近い文系の要素が強いといえそうです。実際、多くの大学では、経済学部を文系の学部として位置づけています。
しかし、先ほどお伝えしたカリキュラムの内容にもあったように、経済学部では、数学や統計、解析など理系の学問についても学びます。文系に分類されていながら、理系に近い学問であるともいえるのです。実際、高校では理系コースに在籍していたが、受験では経済学部を選択する人もいます。
文系学部の中では、理系の力が存分に生かせる学部ということです。
経済学部にある主な学科
学部の中でより専門性を深めた学びを行うのが学科になります。
経済学部の中にも多様な学科がありますが、実際にどのような学科があるのでしょうか。
大学によって多種多様であり、どの大学にも同じ学科があるわけではありませんが、主な学科をふたつ紹介します。
ほぼすべての大学にあるのが「経済学科」です。経済学の理論や歴史を総合的に学びながら、それを生かして、現代社会の問題解決を目指して学びます。
もうひとつが「国際経済学科」。この学科も、多くの大学に設置されています。「国際」という単語が使われているように、国際社会と経済の関係について学び、グローバルな視点で分析・提言ができる力を身につけていきます。
経済学部からの就職先、進路
私たちの生活の基盤ともいえる社会を、よりよくするために研究を行う経済学部には、多方面からの求人があります。中でも次のような会社には強みがあると言っていいでしょう。
金融機関
経済活動において大きな影響を持つのが、銀行をはじめとした金融機関です。メガバンクと呼ばれる大手銀行でも経済学の知識は役立ちます。
地方出身で、地元での就職を考えているのなら、各地に存在する地方銀行にも活躍の場を見つけることができるかもしれません。金融機関は日本全国にあると考えると、かなり広い選択肢の中から就職先を選ぶことができそうです。
証券会社
証券会社も、経済学部出身者にとって力を発揮しやすい企業です。市場の動向、データ分析といった力が求められるので、そういった点でも、ほかの学部に比べると有利かもしれません。
保険会社
その他の会社の経理部門
上記以外の商社、メーカーなどでも、経理部門などで活躍の機会があるかもしれません。一件目立たない地味な仕事と思われるかもしれませんが、会社を支える部署でめ、とてもやりがいのあるポジションを任されることも多いようです。
経済学部で学ぶこと、カリキュラム内容、就職先についてお伝えしました。「経済」という言葉だけを聞くと難しく思えるかもしれませんが、実はわたしたちの生活に直結したことでもあります。また、大学でのスタート地点はみんな同じですから、心配は無用です。経済学部への進学を考えている方、どの学部にしようか悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
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