記事更新日/2026.10.5
高校卒業後の進路を決めるとき「専門学校に進学するか」「大学や短大に進学するか」ということで悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。専門学校と大学・短大のどちらに進学するのかを決める際に重要なのが、それぞれの学校の違いやメリットについて、しっかり理解することです。
専門学校や大学・短大に対して抱いている漠然としているイメージを、明確な将来像に変えて、進路を定めていきましょう。
専門学校と大学・短大との違い
| 比較項目 | 専門学校 | 大学 | 短期大学(短大) |
|---|---|---|---|
| 通う年数 | 主に2年制(1, 3, 4年制もあり) | 基本4年制(医学部などは6年) | 2年制(一部3年制) |
| 卒業時の称号 | 専門士(2年以上の場合) | 学士 | 短期大学士 |
| 学ぶ内容 | 特定職業の知識・実践的技術(実習多め) | 学問を体系的に広く学ぶ(一般教養含む) | (大学と専門の中間的特徴) |
| 学費の目安 | 約230万円(2年間トータル) | 約450〜600万円(4年間トータル) ※一部の学部や薬学・医学部などの6年課程は除く |
専門学校とほぼ同等 |
| 資格取得 | 特定職業の資格サポートが手厚い | 教員免許など大学必須の資格がある | 保育・医療・栄養系の資格、幼稚園教諭免許などが取得可能 |
はじめに、専門学校と大学・短大の違いを確認しておきましょう。主な違いは、下記の通りです。
通う年数の違い
専門学校と大学・短大では、通う年数が違います。修業年限ともいいますが、専門学校の場合は、多くが2年制です。学科によっては、1年制、3年制、4年制というケースもあります。
一方の大学は、基本的に4年制です。医学部など、6年制の学部もあります。短大は2年制なので、通う年数としては専門学校と同じです。ただし、専攻によっては、3年制をとっている短大もあります。
ちなみに、専門学校に2年以上通い、卒業要件を満たすと得られる称号が「専門士」です。大学の場合は「学士」、短期大学は「短期大学士」の称号を得ることができます。
学費の違い
大学の初年度の平均的な納付金は、入学料、授業料、施設設備費などで国公立が合計約80万円、私立大学が約150万円かかるといわれています。ただし、学部によって差があり、私立の医学部では1,000万円を超えるケースもあります。
次年度以降にかかる費用は、基本的に授業料、施設設備費などです。4年間でトータルすると約530万円ほどの学費がかかってくるでしょう。
専門学校の初年度納付金は、入学料、授業料、施設設備費、実習費などで、平均で約130万円、次年度は約110万円というのが平均です。2年制であれば、卒業までの学費は約240万円ということになります。短期大学も、ほぼ同じと考えてよいでしょう。
専門学校と大学を比較したとき、初年度納付金に大きな差はありませんが、通学年数を考えると、大学のほうが、学費がかかるといえます。
キャンパスや規模の違い
専門学校は、ジャンルに特化した科を設置しています。
一方の大学は、複数の学部を設置しているケースがほとんどで、学生数の多さで「大規模大学」と呼ばれるところもあるほどです。そのため、専門学校に比べると、キャンパスや敷地は広い傾向にあります。
学ぶ内容の違い
専門学校と大学では、例えば同じ「情報処理」という科であっても、学ぶ内容が異なります。
大学は、幅広い教養と専門的な学問を体系的に学び、自ら課題を見つけて研究する力を養う教育機関です。一般教養として、専門以外の幅広い科目を履修することもできます。
専門学校は、特定の職業に必要となる知識や実践的な技術の習得を目指す教育機関です。大学より、実習の時間も多く確保されています。専門学校では、現場ですぐに役立つ技術を身につけることが可能です。
取得できる資格の違い
大学でも専門学校でも、しっかり勉強すれば、さまざまな資格を取得することができます。一概に、どちらが有利・不利とはいえませんが、特定の職業やジャンルで即戦力となる人材を育成する専門学校のほうが、資格取得に向けたサポートは手厚いといえるでしょう。
ただ、教員免許など、資格の中には大学に通わないと取得が難しいものもあります。
専門学校に進学するメリット・デメリット
専門学校と大学・短大の違いを踏まえた上で、専門学校に進学するメリット、デメリットを見ていきましょう。
専門学校に進学するメリット
最大のメリットは、卒業後すぐに現場で活かせる『即戦力スキル』を最短ルートで習得できることです。実習では、充実した施設や資材を備え、その道のプロの指導が受けられるケースも少なくありません。
また、大学に比べると専門学校は、ジャンルが細分化されていることも、メリットといえるでしょう。大学には設置されていない学科も多数あります。「アニメーターになりたい」「簿記の資格が取りたい」など、具体的な夢や目標が決まっている場合、実現に向けた実践的な力を身につけ、磨くことが可能です。学校としても、そのためのサポートを惜しみません。同じ目標を持った仲間が多いことも、学生生活を充実させるポイントといえます。
そのほか、効率的な資格取得が目指せる、専門知識が求められる職種への就職に強いといったことも、専門学校ならではのメリットです。
専門学校に進学するデメリット
メリットの多い専門学校ですが、デメリットもないわけではありません。
一つ目は、スケジュールがタイトで自由な時間が限られることです。
大学では、受けたい授業を自分で決め、スケジュールを組むことができます。授業の選び方によっては、午後から通学したり、休める曜日を増やしたりすることも可能です。
しかし専門学校は、授業の時間割は学校が決めます。座学や実習など、1日のスケジュールが詰まっているため、アルバイトやサークルなどの融通がつかない場合があるかもしれません。しかし、これは「短期間で無駄なく集中的にスキルを習得できる」というタイムパフォーマンスの良さとも言い換えられます。
もう一つは、特定分野に特化しているため、入学後に進路の方向転換(学科の変更など)が難しい点です。
大学であれば、入学後に学科を変えることも可能です。しかし、専門分野に特化している専門学校の場合、その選択肢がありません。どうしても軌道修正をしたい場合は、学校を変える必要が出てくる可能性が高くなります。
専門学校に進学するメリットについて、大学や短大との違いもまじえながら紹介しました。総合的に広く学問に取り組みたいのか、それとも仕事に役立つ技術を身につけ、即戦力として働くための礎とするのかなど、自分の興味関心や将来の方向性も思い描きながら、進路を選択してみてください。
気になる学校については、資料を取り寄せたり、説明会に足を運んだりして積極的に情報収集をしてみましょう。ナナビでも、オープンキャンパスなど受験生に役立つ情報を紹介しています。ぜひ活用してください。