専門学校と大学の違いとは? 専門学校から大学への編入はできる?

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2022年8月24日 進路決め

高校を卒業した後、進学する場合、大きく専門学校と大学への進学に分かれます。

自分にとってはどちらが適した道なのか、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

この記事では、専門学校と大学の違いについて解説します。

専門学校と大学の違いを理解することで、進路が明らかになってくるはずです。

専門学校から大学への編入事情も含め、解説します。

専門学校と大学の違い

専門学校も大学も、高校を卒業した後に学ぶ場であることには変わりありませんが、ざっくりと次のような違いがあります。

 

大学は、専門的あるいは学術的な学問について研究を深めると同時に、幅広い知識や教養を身につける研究機関です。例えば「経済」というジャンルでも、金融や社会の仕組みなど、多岐に渡る研究内容があり、どのようなことを研究をするかは自分で選ぶべます。

大学よりも修業年限の短い短期大学の場合は、社会的な教養のほか、仕事や生活に役立つ知識や技能を得られる場といっていいでしょう。

 

専門学校は、特定分野の仕事に必要とされる知識や技術を身につけられる教育機関です。

特定分野の仕事というのは、例えば看護師や美容師、調理師などです。

資格がないと就けない職業の資格取得も目指します。

 

そのほかの違いについて、項目に分けて見ていくことにしましょう。

就職面での違い

特定技能の習得を目的としている専門学校は、その分野につながる企業にパイプを持っています。

そのため、特定企業への就職率はかなり高いといって差し支えありません。例えば美容系の専門学校を卒業した学生は、美容院やネイルサロン、もしくは結婚式場など美容の知識が必要とされる企業からの引き合いがとても多いのです。

 

一方、大学を卒業した場合は、就職が学部や専門性に左右されることはあまりありません。そういった意味では、選択肢は広いのですが、技術や知識より人間性が重視されるという側面もなきにしもあらずです。

給与に関しては、大学卒と専門学校卒を比べると、大学卒のほうが高く設定されているケースが多いというのが現状です。

取得できる資格の違い

専門学校は、資格取得に直結した授業を受けることができます。

例えば保育士や調理師は、卒業と同時に資格を取ることが可能です。

また、美容師や准看護師などの国家資格も、卒業すれば受験資格を得ることができます。

「この資格が取りたい」という目標が決まっているのであれば、専門学校は強い味方になってくれるということです。

 

ただし資格の中には、医師や薬剤師、国家公務員のように、大学で学んだ後に試験を受けなければ取れない資格も多々あります。

具体的に目指している資格がある場合は、どういった要件で取れるのか、あらかじめ確認しておきましょう。それによっては、大学進学という選択肢も出てくるかもしれません。

通学する期間の違い

専門学校と大学では、通学する期間も異なります。

専門学校は2年制というところが多いのですが、中には1年制、4年制といった期間の専門学校もあります。卒業して与えられる称号は「専門士」です。

 

大学は通常は4年制ですが、医学部や薬学部は6年制となります。卒業すると「学士」が授与されます。

 

短期大学は2年制がメインですが、3年制をとる学校もあります。卒業すると「短期大学士」という学位が与えられます。

学費の違い

学費は何を専攻するかによっても変わるため一概に比較することはできないのですが、4年制の私立文系大学の場合、4年間でかかる費用は平均450万円程度といわれています。

一方の専門学校は、2年間で230万円程度。1年分の学費としては大学も専門学校も110万円強になるためさほど変わらないのですが、通学期間が異なるため、かなりの差があるといえそうです。

専門学校から大学への編入はできる?

専門学校に進んで勉強するうちに「大学でもっと学びたい」と思うようになることがあるかもしれません。その場合、大学への編入はできるのでしょうか。

答えは、編入を受け付けている大学なら「できる」です。

もし専門学校から大学への編入を希望するのであれば、まず、編入を受けつけている大学を探してみてください。

希望の大学が決まったら、専門学校に成績証明書や単位取得の証明書(見込みも含む)を発行してもらい、大学の必要書類と合わせて志願するという流れです。

専門学校で取得した単位が大学の単位として認められる制度もあります。

どのように認められるかは条件により異なりますが、2年分の単位として認められれば3年次への編入が可能です。

大学卒業後の専門学校への入学は?

大学を卒業してから専門的な資格の取得を目指して専門学校に入学するという道もあります。

メリットは、大学で得た理論や知識に基づき、実践的な技能や即戦力となる技術を身につけられること。その積極的な姿勢は、就職活動でもアピールすることができます。

デメリットは、さらに学費がかかること、年齢的に遅いスタートになってしまうことでしょうか。特に年齢は、4年制を卒業した時点で22歳です。就職活動のハンディになる可能性もあるので、その点は念頭に置いておきましょう。


専門学校は技術や資格の獲得を中心に、大学は専門的な研究を中心に行う場です。

そのため両者には、カリキュラムや通学期間など、さまざまな違いがあります。

その違いを理解したうえで、自分が目指す道を探していきましょう。

専門学校と大学、自分の興味や好奇心が刺激されるのはどちらか、といったことから考えてみてもいいかもしれません。

ぜひ、この記事も、進路を決めるときの参考にしてくださいね。

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