大学の学部で就職に有利なのはどれ? 学部ごとの特徴を紹介

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2022年8月8日 進路決め

大学は、自分がしたい研究や勉強をする場です。とはいえ、卒業後、どのようなところに就職できるかも気になるところではないでしょうか。

学部によって就職に有利・不利がある、文系よりも理系のほうが就職には有利だ、などといった話が耳に入ると、自分が興味を持った分野に進んでよいのかどうか、気持ちも揺らいでしまうかもしれません。

この記事では、学部ごとの就職先の特徴や傾向をまとめてみました。ぜひ、志望学部を決める参考にしてください。

文系学部の就職先

まずは文系学部をピックアップしてご紹介しますが、その前に、確認しておきましょう。

大学の場合、医師などの資格が必要な職業や、工学系のエンジニアなど専門的な知識が必要な職種はありますが、「特定の学部を卒業しないと就職できない企業」はあまり多くありません。

どの学部に対しても、何らかの職種で門戸が開かれている企業がほとんどでしょう。

ただ、学部によって勉強する内容が異なるため、得た知識や技術に違いがあることは確かです。そのため、学部によっては「就職に強い業界」があります。ただし、それがすべてではないことを念頭に置いておいてください

経済学部、経営学部

社会の仕組みやお金の動きについて学ぶ学部です。

昨今の企業競争の激しさ、マーケティングを重視した戦略の展開といった社会の仕組みの中で、学びが生かしやすい学部といってもいいでしょう。

そういった状況もあり、金融業界や保険業界に強い学部です。そのほか、商社や情報通信系の企業、製造業、運輸業、あるいは国家公務員や地方公務員など、幅広く社会で活躍できる人材を送り出しています。

法学部

法律を学ぶ法学部というと、就職先として「法曹界」をイメージするかもしれません。しかし、企業に就職する人も多くいます。

法学部では、堅実さで公平な視点に加えて法律の知識があるということで、国家公務員や地方公務員を就職先として選ぶ人が多いようです。

また、企業の法務部門でも採用があります。特に、昨今では、法令遵守を意味する「コンプライアンス」の高まりに従い、一般企業でも法律に詳しい人が求められています。業界に関係なく、幅広い就職先があると考えていいでしょう。

理系学部の就職先

続いて、理系の学部について紹介します。

理工系の学部

理工系の学部では、理論を学ぶと同時に、各種実験やプログラミングなどの実践に多くの時間を割きます。就職先としては、メーカー、IT業界などが主流です。

メーカーの場合は、例えばお菓子の会社なら新しい商品開発に従事する、日用品の会社なら自然環境に配慮した洗剤を作るなど、企業の研究所で働くケースも多々あります。

情報系の学部

ビッグデータの解析など、いかに情報を読み解くかが企業の命運を左右するともいわれる時代です。情報系の学部は、IT企業をはじめ、ビッグデータの扱いに力を入れている一般企業、革新的なテクノロジーを使用したスタートアップなどの企業で活躍するケースがあるようです。

また情報系の学部の場合、特定の企業に就職せず、学生のうちから起業する人も多いようです。

医療、体育系の学部

続いて、医療や体育に関する学部についてお伝えします。

医学部

医学部に在籍するのは、基本的に医師を目指す人です。6年かけて勉強し、医師免許を取得しますが、その後、病院に勤務し、2年間の初期臨床研修を受ける必要があります。この研修先が、医学部生にとっての就職先です。

基本的には、6年生の秋ごろまでに研修先を決めますが、医師国家試験が実施されるのは、その後。試験に合格できないと、勤務することはできません。

なお、医学部を卒業したにも関わらず医師にならない人も一定数います。その場合は、厚生労働省などの医療関連機関、保健所など医師資格が必要とされる施設のほか、コンサルタントとして活動する人もいるようです

歯学部

歯学部も基本的には、医学部でお伝えした内容と同じです。ただし、卒業後の研修期間は、医学部が2年であるのに対し、歯学部は1年となっています。

薬学部

薬学部も、医学部や歯学部と同様、6年間をかけて勉強し、薬剤師の資格取得を目指します。その専門的な資格が生かせる就職先としては、製薬会社、調剤薬局、病院や医療施設、ドラッグストアなどがあります。

そのほか、化粧品などの化学メーカー、食品会社など、薬学の知識を求めている企業や研究所も就職先のひとつです。

看護学部

看護学部で学ぶと、看護師の資格を取ることができます。

看護師の資格が生かせる、病院や診療所が主な就職先です。最近では老人介護施設等での求人も多く見られます。

また、卒業後に助産師や保健師の資格を取り、保健所の職員として妊婦指導や幅広い保健指導にあたることも可能です。

体育系の学部

体育系の学部の就職先として多いのは、警察官、消防士など、体力が求められる仕事です。公務員でいえば、体育の先生もそうですし、一般企業でいうと、警備員も当てはまります。

そのほか、スポーツ施設のインストラクターなど、体を使う仕事に強みがあるのが、体育系学部の特徴です。

芸術系の学部

最後に芸術系の学部です。

美術系の学部

画力やデザインセンスを磨く美術系の学部。就職先としては、デザイン事務所、写真スタジオ、制作プロダクションのほか、学校の美術教師として働く人も多くいます。

建築系の学部

同じ芸術系の学部でも建築系の場合、まず強いのが、ゼネコンと呼ばれる総合建設業、住宅メーカーや設計事務所など。設計や施工管理など、専門知識を生かした仕事に携わることができます

大学にある主な学部の就職先についてお伝えしました。

もちろん、記事の情報がすべてではありませんし、大学には、上記で紹介した以外の学部もあります。

もし今、自分の将来像が見えているなら、その道に近い学部を選ぶのもよいですし、今自分の興味のある分野について学びながら具体的な就職について考えるのもよいでしょう。

学部選びに迷ったときには、どうぞこの記事も参考にしてください。

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