高校生にはどんな進路があるのか
高校生の進路は、大きく次の3つのパターンに分けることができます。
大学、短大への進学
ひとつは、大学や短大に進むことです。
学部にもよりますが、大学は4年~6年、短大は2年~3年をかけて、将来の職業に向けての勉強や自分にとって興味のある学問の研究をします。
職業に向けての勉強というのは、わかりやすい例を挙げると、医師や教員などです。大学や短大で専門知識を学び、免許を取るための試験に臨むという流れになります。
興味のある学問というのは、例えば、社会の仕組み、楽器の演奏法、宇宙理論など、自分が追究したいことや極めたいこと。大学の先生について自由に研究をして、成果を発表するという流れです。もちろんそれが将来の職業につながることもあります。専門学校への進学
専門学校へ進学するという選択肢もあります。
専門学校は、プログラミング、アニメの作画、美容、簿記、保育など、実社会で役立つ知識や技能を獲得し、磨くための学校です。大学や短大とかぶるジャンルもありますが、大学が研究に主体を置くのに対し、専門学校の主体は技術力や即戦力を身につけること。就職にも強いといわれ、修業年限は、多くの学校が2年~3年となっています。
就職
進学をせず、就職するというのも進路のひとつです。
実際に求人もありますし、「勉強は、もういい」「早く社会に出て自立したい」という気持ちがあるのなら、検討してみてもいいのではないでしょうか。
ただ、総じて大学や専門学校を出た人よりはお給料が低い傾向にあることも事実です。また、転職にあたっては、専門学校卒以上を採用条件としている会社もところもあり、不利になる可能性も否定できません。高校生の進路の見つけ方
お伝えした3つの選択肢の中からどの進路を選ぶか、具体的な方法を考えてみましょう。
世の中の職業について知る
世にある職業は、私たちの目に触れるものだけではありません。例えば「ゲームが好きだからゲームに関する仕事がしたい」という場合でも、ストーリーを考える人、音楽を作る人、プログラミングをする人、パッケージデザインを考える人、広告や宣伝活動をする人など、さまざまな職業の人が関わることになります。
では自分は、どんなふうに関わりたいのか――まずは視野を広くするために、職業図鑑などを見ながら、世の中の職業を調べてみましょう。必ず自分の知らなかった職業、興味をひかれる職業があるはずです。そして、その職業に就くためには何が必要なのか、少しずつ掘り下げてみてください。それが、進路選択につながるかもしれません。
オープンキャンパスや学校説明会に参加する
大学、短大、専門学校では、夏休みなどの長期休暇の時期にオープンキャンパスや学校説明会を実施しています。具体的なことが決まっていなくても、近くの学校や気になる学校に足を運んでみましょう。実際に通っている学生やキャンパスのムードに触れ、気づかなかった自分の興味や好奇心が刺激されるかもしれません。
10年後、20年後の自分を想像してみる
10年後の自分、20年後の自分は社会でどのようにありたいか、想像してみるのも方法のひとつです。海外でグローバルな仕事をしている、起業して会社を経営しているなどパブリックな自分でもかまいませんし、結婚して安定した家庭を築いているなどプライベートな自分像でもかまいません。将来の自分を少しずつ今にたぐりよせていくことで、見えてくるものがあるのではないでしょうか。
自分の得意なことを知る
自分が得意なことは何か分析してみることもオススメです。それが特にやりたいことではないとしても、得意なことは「社会で活かせる自分の強み」になります。ギターが得意なら演奏家だけでなく指導者という道もありますし、運動が得意ならプレイヤーのほか、やはり指導者という道もあります。
進路が決まらない高校生に親ができること
最後に、進路が決まらない高校生のわが子に対して、親は何ができるのか、まとめておきましょう。
まず心得ておきたいのは、進路を決める主体は「子ども」ということです。親にも親なりの願望があるのはよしとして、それを押しつけたり無理強いしたりしないようにします。
とはいっても、進路情報を子どもの力だけでは集めるには、限界があります。新聞やニュースで進路に役立ちそうな情報を見たら伝える、子どもが興味を持ちそうな学校説明会や資料は共有するといったことは、ぜひ意識してみてください。選択するのは子ども本人ですが、選択肢を広げるきかっけになります。
高校生だけど進路が決まらない……と悩んでいる方、焦りを感じている方は、お伝えした内容を参考にしてみてください。何もしないでいると大海原を小舟で漂っているような気持ちになるものですが、職業について調べたり、自分の得意を分析したりする中から、少しずつ道が見えてきます。将来に向けて、できることを実践していきましょう!
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