大学の学部にはどんな種類がある? 主な学部の特徴と選び方

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2022年5月30日 進路決め
大学受験で志望校を決めるためには、まず自分がどんな勉強がしたいのかを考え、それに合った学部を選ぶことが大切です。とはいえ、大学の学部は多種多様。学部名だけ見ても、どんなことが学べるのかわかりにくいことも確かです。入学してから「思っていた学部と違った」と後悔することのないよう、主な学部の特徴を知り、どのように学部選びをしたらいいかを確認しておきましょう。

人文科学系の大学の学部

大学の学部は、いくつかの系統に分けることができます。

そのひとつ「人文科学」とは、人間の精神や考え方、言葉、文学、音楽、美術などを指します。該当する主な学部は次の通りです。

文学部

文学部は、日本をはじめとした各国の文学作品、文明や文化、国の歴史、宗教、思想、芸術など、人間の本質的な面を掘り下げて研究を行う学部です。最近では、マンガやアニメ、演劇、ポップカルチャーなどユニークな学科を設置する大学もあり、専門分野が多岐に渡ることが特徴といえます。

外国語学部

英語、フランス語、ドイツ語など外国の言葉について学ぶ学部ですが、対象は言葉だけではありません。言語の獲得に必要不可欠な国の歴史や文化、社会の仕組みなどについても研究し、理解を深めていきます。

心理、哲学部

人の心の動きや働き、思想、考え方、物事のとらえ方について特化して学ぶことのできる学部です。大学によっては座学だけでなく、臨床や実習に力を入れているところもあります。

芸術学部

音楽、美術、演劇、建築、写真など、一般的に「芸術」といわれるジャンルにおける知識と技術を磨くための学部です。舞台芸術や音響なども含まれるほか、最近では音楽や美術を通した町おこしなどの研究・実践を行う大学もあります。

社会科学系統の大学の学部

社会科学は、人が集まる社会について、さまざまな角度から科学的な見地をもって研究する分野です。ひと口に「人が集まる社会」といっても、地域、市区町村、都道府県、国――と、規模も仕組みも多岐に渡ります。

社会学部

私たちの身近な社会について学び・研究する学部で、大きくふたつのジャンルに分けることができます。ひとつは地域のコミュニティ、マスコミなど暮らしに関わること、もうひとつは、最近ニーズが高まっている社会福祉に関することです。社会福祉では、知識のほか、実践を取り入れている大学も多くあります。

政治学部

文字通り、その国を動かす政治について幅広く学び探求する学部です。幅広くというのは、現代の政治だけでなく、そこに至った歴史、背景、思想の変遷、国際関係なども含むということ。世界平和、難民問題を政治的な側面から取り扱うこともあります。

経済学部

日本や世界の経済、金融について探求することを基本とした学部です。経済的な視点から社会をよりよくするための仕組み作りをするといった研究を行っている大学もあります。

法学部

いわゆる法曹界を目指す人が多く学ぶ学部ですが、それに限定はされません。憲法をはじめとした各種法律を知り、その法律が私たちの暮らしにどのように関わり生かされているのか、あるいは活かしていけばいいのかといったことを広く追求していきます。

教育学部

教育学部には、大きくふたつの系統があります。先生、つまり教員を養成する系統と、教育の歴史やあり方、手法、児童心理などについて研究する系統です。

自然科学系統の大学の学部

自然科学というのは、人の体も含めて広く自然現象について学び、理解を深め、新たな疑問を解決するジャンルです。主な学部には、以下のようなものがあります。

物理学部

物理学部は、ある物質に対して、それがどんなものであるのか、仕組みや成り立ちを徹底して追求する学問です。ある物質とは、光、電気など多岐に渡りますが、知識を獲得するだけでなく、実験で確認することがとても重視されています。

理工学部

理工学部は「理学」と「工学」の両方が学べる学部です。大学によっては、分けた形で学部設定をしているところもあります。

理学は、数学を中心に自然科学の世界に挑む学問、工学は社会に役立つ装置や技術を考案したり、確立されている科学技術を使ったりして疑問や謎の解明に挑む学問です。

医学部

ひと言で言うと、命と健康を守る知識や技術を習得するための学部です。「基礎医学」「臨床医学」などの分野に分かれて研究を行いますが、幅広い学びが必要なことから、修業年限は6年となっています。

農学部

私たちの食糧を生産する農業に関する学部です。具体的な栽培技術、病害虫対策、品種改良など現場で役立つことのほか、農業政策や生物との共生など、幅広く学ぶことができます。

大学の学部は種類がたくさん! 選び方は?

主な学部についてご紹介しましたが、ここには紹介しきれなかった学部もたくさんあります。そんな中、どのようにして学部を選べばいいのでしょうか。具体的な方法を見ていきましょう。

なりたい職業から考える

将来、どんな仕事につきたいか、何になりたいか、自分なりのビジョンがある場合は、そこをスタート地点にして考えるのが方法のひとつです。

例えば「言葉」に関する仕事でも、教える、通訳する、アナウンスする、書くなど、いくつかの職業があります。そこから選ぶ学部や学科を絞り込むという方法です。

興味のある業界、会社が明確になっているのなら、出身者の多い学部、新入社員はどの系統の学部から多く採用されているかを調べ、学部を絞り込むという方法もあります。

大学のパンフレットを取り寄せる

いろいろな大学のパンフレットを取り寄せてみましょう。複数の大学を検討するとき、パンフレットがあると比較がしやすく便利です。何度も読みながら、興味のある学部を絞り込んでみてください。

身近な人に話を聞いてみる

学校の先輩や先生、家族や親せきにざっくばらんに話を聞くという方法もあります。その人が通った学部の様子、雰囲気を教えてもらうと学部選びの参考になるはずです。

社会や世界の変化に合わせ、大学に新たな学部が誕生することもあります。種類が多いと迷ってしまいますが、選択肢が多いということは、自分のやりたいことにより近い学部を見つけやすいということ。この機会に、興味のある系統は何か、将来どんな仕事がしたいと思っているかを自分なりに整理してみましょう。そして、この記事を参考に学部選びに着手してみてください。

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