大学受験で塾を利用するメリット・デメリット
まず、大学受験の勉強で塾を利用した場合、どのようなメリットとデメリットがあるのかについてです。
塾のメリット
大学受験をするにあたって塾に通うメリットとして、大きくふたつのことがいえます。
ひとつは、塾が設定したカリキュラムにそって、計画的に、なおかつ合理的に勉強が進められること、もうひとつは多人数編成のクラスの中で、競争意識を持ちながら学べることです。
塾が目指すのは、ひとりでも多く志望校に合格する生徒を出すこと。それが塾としての実績や評判につながるからです。試験問題の分析、教材研究など、そのための努力は惜しまないといっても過言ではありません。
また、ひとりで勉強をしているとモチベーションが続かないこともありますが、仲間がいると違います。お互いに刺激し合ったり励まし合ったりできるだけでなく、わからないところを教え合うこともできます。模試も、カリキュラムの一環としてスケジュールに組み込まれていますし、その後のフォローアップを受けられること、受験情報を集めやすいことも塾のメリットといっていいでしょう。
そのほか、自習室を利用すれば気が散ることなく勉強できますし、家庭教師に比べると費用が安く、金銭面での負担が軽くすみます。
塾のデメリット
では、塾のデメリットにはどのようなことがあるでしょうか。
塾の授業はクラス別に多人数で行われます。これは、言い換えれば、自分の都合は優先しにくいということ。ほかの生徒とレベルが合わないと授業についていけなくなるかもしれませんし、わからないこともすぐに質問できるという環境ではないこともあるでしょう。
また、塾の時間割やカリキュラムは決まっているので、自分のプライベートな予定は、塾に合わせながら考えていくことになります。さらに、クラス編成で授業が進められているという特性上、年度の途中からの入会がしにくいこともデメリットといえるのではないでしょうか。
大学受験で家庭教師を利用するメリット・デメリット
では、大学受験で家庭教師を利用するメリットとデメリットにはどのようなことがあるのでしょうか。
家庭教師のメリット
家庭教師を利用する大きなメリットは、自分がしたい勉強を中心に教えてもらえることです。それも1対1で教えてもらえるので、自分のペースで学習を進めることができます。授業時間や回数を家庭教師と相談しながら自分の都合で決められることもメリットのひとつです。
家庭教師の場合、自宅に来てもらえますから、移動時間がかからないこともポイントです。その分、時間を有効活用することができます。また、保護者と顔を合わせる機会も多いので、家族も受験について相談しやすいといったこともメリットといえるのではないでしょうか。
家庭教師のデメリット
次にデメリットについて説明します。
大きなデメリットとなり得るのが、家庭教師と生徒との相性があることです。1対1の関係になるため、相性がよければ問題はありませんが、あまり相性がよくないと成績に結びつかなくなる可能性があります。付随して、先生のレベルや性格が、実際に授業を受けてみないとわからない点もデメリットと言えそうです。
また、基本的に生徒に合わせて勉強を進めるため、カリキュラムがない可能性があることもデメリットとなります。ある程度のスケジュール感のもとに指導はしてくれるものの、塾ほどシステマチックではない点は、デメリットかもしれません。
費用面では、塾よりも高くなるケースが多く、経済的な負担が大きくなることもデメリットとなるかもしれません。
大学受験で塾と家庭教師、結局どちらが良い?
では、大学受験の場合、塾と家庭教師のどちらを選ぶかですが、双方にメリットとデメリットがあり、一概に答えを出すことはできません。自分のライフスタイルや性格などをふまえて考えてみましょう。また、どちらか一方のみを利用するのではなく、両方を併用して勉強する方法もあります。
塾と家庭教師の併用の効果
では、塾と家庭教師を併用した場合、どのような効果が期待できるのでしょうか。
それは、塾と家庭教師を併用することで、双方のメリットが得られると同時に、デメリットを解消することができます。
先ほどもお伝えしたように、塾の授業は集団で進むため、授業ペースについていけない、わからないことを質問できないということが起こりがちです。しかし、家庭教師に来てもらえば、それらを解決できる可能性があります。塾の授業内容を復習したり、わからなかったことを解決すれば、学習効率もあがるのではないでしょうか。
ネックがあるとすれば、費用がかさむことと、塾と家庭教師の両立を行うためのスケジュール設定に、手間がかかることです。
大学受験に向けての勉強法には、塾と家庭教師という選択肢があります。どちらがいいのか、どちらにしようか悩んでいる方は、それぞれのメリットとデメリットを比較しながら、よく考えてみましょう。費用的なことも含め、家族で相談することも大切です。また、多少高額にはなりますが、学習効果を上げることに重点を置くなら、両者を併用するという方法もぜひ検討してみてください。