短期大学の学費はどれくらい? 四年制大学や専門学校との違いも解説

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2023年11月28日 進路決め

高校卒業後の進路のひとつに、短期大学――いわゆる短大があります。短大への進学を検討しているものの、学費がどれくらいかかるか分からない方もいるのではないでしょうか。短期大学では実際に、どのくらいの学費がかかるのでしょう。4年制大学と専門学校と比べた場合、差はあるのでしょうか。この記事では、短期大学の学費、4年制大学や専門学校との違いについてまとめました。短大進学の参考にしてください。

短期大学とは

まず、短期大学とはどのような学校なのか、概要を確認しておきましょう。

短期大学というのは、学校教育法の第1条で規定されている2年制もしくは3年制の大学を指します。設置の目的は、4年制(医学部など学部によっては6年制)の大学と同じで、一般教養についても幅広く身につけながら、専門的な学びや研究をするための教育機関です。

新規に大学を設置するにあたっては、学生の定員数や教員数、校地や校舎の面積、図書館および蔵書数、体育館や設備など細かい規定が定められています。規定をクリアしなければ、大学と名乗ることはできません。つまり短期大学と大学は、就業年数は異なるものの、学習環境等は同等と言えます。

 

専門学校を新規に設置する場合、学習環境の規定は大学ほど細かくはありません。位置づけも、専門性に特化した知識や技術を身につける教育機関とされ、社会に出て即戦力となる人材を養うことを目指しています。

専門学校の修業年限は学校や専攻により1年~4年と異なりますが、多いのは、2年制もしくは3年制の学校です。その点は短期大学と同じですが、学習内容や環境には大きな違いがあるといってよいでしょう。

短期大学の学費はどれくらいか

それでは、短期大学でかかる学費について具体的に確認していきましょう。比較できるように、4年制大学と専門学校の学費についてもお伝えします。

短期大学の学費

学費の詳細は学校によって異なりますが、「私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」(文部科学省)によると、私立短期大学の初年度納付金の平均は、入学料が237,615円、授業料が723,368円、施設設備費が166,603円となっています。2年間通った場合の学費を単純計算すると、入学料を払うのは入学時のみとして、授業料と施設設備費を2倍し、合計で2,017,557円。およそ2,000,000円になります。

4年制大学の学費

短期大学と同じデータをもとに、私立4年制大学の学費も計算してみましょう。

 

4年制大学の場合、文系か理系かなど学部によって学費に差がありますが、平均費用は入学料が245,951円、授業料が930,943円、施設設備費が180,186円です。短期大学同様、入学料は初年度のみとして単純計算すると、4年間で4,690,467円という計算になります。

 

文系、理系、医歯薬系も含めた平均ですが、トータルで4,500,000円ほど、あるいはそれ以上の学費がかかると考えてよいでしょう。

専門学校の学費

専門学校の学費も、納める費用は短期大学や4年制大学同様で、入学料、授業料、設備費、実習費などです。金額は専攻する分野によって開きがあるのですが、「令和4年度 専修学校各種学校 調査統計資料」(公益社団法人東京都専修学校各種学校協会)によると、初年度納付金の平均は1,279,000円でした。入学金は177,000円であり、2年間通うとすると、単純計算すると、トータルで2,381,000円になります。

 

あくまでも単純計算の結果ですが、約2,400,000円とすると、短期大学のほうが若干安めになるようです。

短期大学への進学で学費以外にかかる費用

短期大学の進学にあたっては、学費以外の費用も必要です。項目ごとに確認していきましょう。

受験料

短期大学を受験するための費用が、受験料です。具体的な金額は学校によって異なりますが、1校につき25,000~30,000円ほどが多いようです。都市部では、もう少し高めの設定にしている学校もあるようです。

受験にまつわる費用

受験当日は、入試会場までの交通費がかかります。遠方の学校を受験する場合は、宿泊費用が発生することもあるでしょう。また、受験のために予備校に通ったり模試を受けたりすれば、その費用も計算に入れておきたいところです。

教科書や参考書など

学費を納めれば入学はできますが、授業を受けるためには、教科書や参考書などを購入しなければなりません。看護学科のように、実習に必要な白衣や道具が必要な場合もあります。

下宿の費用

学校が遠方にある場合は、家賃などの費用も必要です。不動産契約の手数料が発生するほか、初月の家賃の支払い、家具や電化製品をそろえる費用がかかります。何をそろえるかにもよりますが、不動産契約も含めた費用相場は300,000~500,000円程度。まとまった金額が必要になることは間違いありません。

生活が始まれば、月々の賃料や光熱費の支払いも発生します。

学校までの距離によっては、さらに交通費がかかることもあるでしょう。交通費は、自宅からの通学でも発生する可能性のある費用です。

短期大学に通う際には、入学時に納める学費のほか、さまざまな費用がかかります。

志望校を決める際には、そのことも頭に入れておくと安心です。具体的な学費が知りたい場合は、資料を請求したり、説明会に足を運んだりしてみましょう。説明会に足を運ぶと、通学のイメージもわくはずです。ナナビでは短期大学を学問や職業の条件で絞り込み、検索を行えます。志望校選びにぜひご活用ください。

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